旧前田公爵邸

旧前田公爵邸は閑静な住宅街の中、目黒区立駒場公園内にあります。
入園入館ともに無料なのに、大樹が茂る園内は人も少なく、とても静か。別世界です。穴場です。
(この辺に住めたら、毎日散歩に行くのになぁ〜) 洋館の公開は土・日・祝日のみです。

旧前田公爵邸洋館 (東京都指定有形文化財)
昭和4(1929)年 、旧加賀藩主前田家の16代当主・前田利為の本邸として建築されました。
鉄筋コンクリート造。地上3階、地下1階建。1,2階が公開されています。
駒場の田園野趣にあわせたイギリス・チューダー様式をとりいれているとのことです。
尖塔が3箇所、中庭もあります。

公園入り口から小石の道のロータリーをたどると、洋館の玄関に至ります。
レンガの洋館!に見えますが、スクラッチタイル張りです。

階段広間から見た玄関ホール。腰壁・柱・梁と壁のコントラストが、大正時代を思わせます。

ホール横の旧応接室。凝った模様の円柱はラジエーターカバーだそうです。

お隣の旧サロン。部屋の奥は出窓風で、芝庭側からの陽光が降り注ぎます。

旧大食堂です。お客様をもてなすために使われます。旧古河邸もそうでしたが、広い室内でも会食者の声が届くように、腰壁を高くして響きをよくしています。

こちらも旧大食堂です。家族が食事をとるのは奥の旧小食堂です。(これも旧古河邸と同様です)

1階の階段下。マントルピースと造り付けのソファがあります。この豪壮なお屋敷の中で私の一番のお気に入りの場所です!少し奥まったこじんまりとした空間は、隠れ部屋みたいで、わくわくします。部屋の中に凹凸があったり、ゆるやかに区切られた空間があったり、そういう遊びの空間があると、ほっとします。非効率かもしれませんが、居心地がいいなぁ〜と感じます。

2階の階段ホール。中庭の窓のステンドグラスから光が差し込みます。アーチ枠の装飾は透かし彫りですごく手が込んでいます。階段ホールの光を廊下に取り込むためのものかなぁ?その横には大きなノッポの古時計もある素敵なホールでした。

2階の旧寝室。夫妻の寝室でした。1階のサロンと同じ位置にあり、同じようにサンルーム風の空間があります。ベッドから起きて、朝の光を浴びる贅沢な時間が想像されます。2階にはこのほかに旧書斎や旧子供部屋もあります。

芝庭に面したテラス側です。

旧前田公爵邸和館
当時は、洋館はお客様のおもてなしの場として使い、家人は洋館に併設された和館で暮らすというのが普通だったそうですが、
前田公爵邸では日常生活は洋館で、和館は四季折々の行事のときに使われたそうです。
ちなみに前田公爵の家族は6人、使用人は通いと住み込み合わせて140人!ほどいたそうです。

和館の玄関側です。書院造りの落ち着いた建物です。
2階建てで、1階の2間が公開されています。

玄関側の控えの間?と奥の間です。
欄間や床の間などとても落ち着いた佇まいです。

日当たりのいい縁側。庭を眺めながらほーっとしてしまいました。
ここでお茶でも飲めればいいのですが。。。
館内は飲食禁止&ごろ寝禁止(という注意書きがありました!)です。

手入れの行き届いた日本庭園。落ち着きます。
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